ウィルダネス!!

RPGにおけるシナリオの種類として、ウィルダネス(ワイルダネスとも)・アドベンチャーというものがあります。平たく言えば野外冒険シナリオというやつです。
でっかいマップを広げて、その上でキャラクターを動かして周囲の探索をしながら進行していくもの。ランダムエンカウントがあったり、昼夜など時間の概念があったり、食料や体力の消耗があったり、そんな感じのシナリオ。
このウィルダネス・アドベンチャーを主題にしたゲームが作れないかしら、ということを夢想したりしております。具体的には大航海RPG。大海原を舞台に海賊たちが死んだり殺されたりするよ!


ウィルダネス・アドベンチャーは、野外でのサバイバルを楽しむゲームです。野外でのサバイバルをゲーム的に表現するには、どんな方法があるでしょうか?
1.ランダム表
モンスターとの遭遇やイベントの発生が、判定の合否に依存しています。さらにイベントが発生した時の内容をランダムに決定することで、何が起こるかわからないという面白さがあります。
2.時間の概念
ウィルダネス・アドベンチャーは往々にして1週間以上の長期間に渡り続きます。時間の経過によるキャラクターへの影響を表現するために、時間の概念がルール的に存在します。たとえば1日を昼と夜に分けて行動させたりだとかですね。
3.リソースの運営
疲労度や食料・水の残数、それから探索進行度。2で挙げた時間経過によって、これらのリソースが変化していきます、プレイヤーはこの変化を見ながら次の行動指針を決めることになります。
これらがあればウィルダネス・アドベンチャーを遊ぶシステムにはなるわけで、ロールプレイ支援やドラマ性というのはあまりシステム面でサポートされないことが多いですね。そのため、TRPGよりもボードゲームっぽくなりがち。でもそれでいいんじゃないかしら。仮にサポートしようとしても、あれもこれも手を出して中途半端になってしまうと思います。1つの方向に尖っている方がゲームは楽しいと思うのです。たとえば「墜落世界」とか。


海を冒険するゲームの参考資料として、六門世界RPGサプリメント「海賊都市クロスボーン」を読んだりしていますが、5月末に発売されたTRPGである「ダークブレイズ」が気になっています。ネットでのプレイレポを読む限り、1日で付属の4シナリオを遊びきれたり、GMがいなくても遊べたり、酷くボードゲームっぽい印象がします。思うに、加藤ヒロノリ氏はこういうゲームを「海賊都市クロスボーン」でやりたかったのではないかしら。
墜落世界」と「ダークブレイズ」は、どちらも上で挙げたウィルダネス・アドベンチャーを表現する3つの要素を大きく取り上げています。けれども、この2 作品のメインはダンジョンハックのはず(ダークブレイズに関しては製品を見ていないので不確かですけどね)。ウィルダネスだけを扱ったゲームは、見かけないような気がします。「トラベラー」が一番それっぽいのかな?ウィルダネスだけではゲームとして物足りないということなんでしょうかね。どうなんだろう?